診療科・部門について
平成31年3月1日、広島県内の病院では3番目、日本赤十字社の施設では全国で9番目に ISO15189 認定取得を受けました。
ISO15189とは、臨床検査室の品質と能力に関する国際規格のことです。認定取得した当院輸血部の検査値は、国際的に通用するより質の高い検査データであることが保証されました。
患者さんの診断から治療までをトータルでフォローするため、臨床とのコミュニケーションを密にし、患者さんの状態を常に把握できる環境整備をめざしています。また、安全かつ迅速な輸血を実施するため輸血管理体制の強化、血液製剤の使用についての指導等をおこなっています。
限りある血液製剤を有効に使用するため、必要なときに迅速に対応できる体制をとり病棟や手術室での保管はおこなわず、使用する血液製剤のみ出庫しています。臨床工学課と連携をとり、血液型不適合骨髄移植時の赤血球除去やドナーリンパ球採取などもおこなっています。
輸血検査係では、全自動輸血検査装置を使用して、血液型検査、不規則抗体スクリーニング検査、交差適合試験をおこない、患者さんに適合する血液製剤を選んでいます。手術においては、血液製剤を有効活用するため、タイプ&スクリーン(T&S)という方法を用い、輸血の依頼時から10分以内に供給できる体制を整えています。
血液製剤管理係では、安全な輸血を実施するために輸血管理システムを導入し、患者さんに関する情報や造血幹細胞移植にともなう情報を一元管理しています。輸血用の血液製剤については、血液センターからの血液製剤はもちろんのこと、自己血輸血に伴う自己血の保管・管理もおこなっています。また、輸血に関する副作用情報を収集し患者さんに安全で有効な血液製剤を供給できるよう努力しています。血小板を輸血する時に強い副作用が出る患者さんに対しては、洗浄血小板を院内調整することで、当日の追加依頼に迅速に対応しています。
血液検査では血液中の細胞成分である赤血球数(RBC)・白血球数(WBC)・血小板数(PLT)を自動血球計数装置を用いて測定しています。この検査は貧血、感染症、出血等がある場合や、血液疾患の診断や経過観察に用いられています。また、白血球には好中球、好酸球、好塩基球、単球、リンパ球の5種類がありますが、顕微鏡で白血球を分類し、観察することで、ウイルス感染や白血病などを見つけることができます。血液疾患が疑われる場合には、さらに詳しい検査を行い、診断するための検査結果を迅速に提供しています。
職名 | 氏名 | 卒業年次 | 資格 (専門医・認定医・指導医等) | 専門分野 |
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輸血部長(兼)検査部長 | むた つよし牟田 毅 | 平成 5年卒 | 日本内科学会認定総合内科専門医 日本血液学会認定血液専門医・指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医 日本輸血細胞治療学会認定医 日本造血・免疫細胞療法学会造血細胞移植認定医 厚生労働省臨床研修指導医 医学博士 | 悪性リンパ腫 血液一般 |
輸血検査課長 | 芝 昭博 | – | – | – |
血液検査課長(兼) 一般微生物検査課長 | 塔村 亜貴 | – | – | – |
他 係長2名、主任2名、臨床検査技師5名、移植コーディネーター1名