ほほえみvol.94 2023年秋号
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03ICTチームでは、患者さんやご家族が安心して過ごすことができる感染防止対策の体制づくりに努めてまいります。ICT(感染制御チーム)は院内で起こる様々な感染症の防止対策に日々取り組んでいます。病院には、病気の治療のために入院している患者さんやご家族、病院職員、面会者など、多くの人が出入りします。免疫力が低下し病気にかかりやすくなっている方もいらっしゃいます。当院では患者さん、ご家族、病院職員、面会者など、病院に関わるすべての人々を感染から守るために、医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師より構成される感染制御チーム(ICT:infection control team)を組織し、多職種が共同・連携し病院全体の感染防止対策に取り組んでいます。また、感染対策は1つの医療機関で完結するものではなく、地域全体で感染制御力を高める必要があります。当院は感染対策向上加算1を取得しており、地域の医療機関とも連携をとり感染防止対策に取り組んでいます。チーム医療の紹介● ASTカンファレンスASTとは抗菌薬適正使用支援チームの略称です。感染症治療には抗菌薬を適切に使用することが大切です。抗菌薬の不必要な状況での使用や無駄な長期使用は効果がないばかりか、副作用や薬の効かない耐性菌を生み出すリスクが高まります。そういったことがないよう毎週カンファレンスを行い、抗菌薬治療中の患者さんの治療状況を確認し、抗菌薬の適正使用を支援しています。● 地域施設との連携地域の病院や診療所、行政や医師会等の21施設と連携をとり、地域ぐるみで感染対策を行うための体制整備と連携強化を目的に感染防止対策に係るカンファレンスを年4回開催しています。ICTの活動はたくさんありますが、その中からいくつかご紹介いたします。● ICTラウンド院内感染事例の把握を行うとともに、院内感染防止対策の実施状況の把握・指導を行うことを目的に病院内の部署をラウンドしています。職員が必要なタイミングで手洗い・手指消毒ができているか、水廻りや医療品は清潔に管理されているか、ゴミはきちんと分別されているかなど、細かくチェックしています。● 感染管理に関する職員教育院内で感染を拡げないためには、職員が適切な感染対策を行うことが必要です。そのために、ICTメンバーが講師となり、手洗いや個人防護具着脱研修など院内各部署で研修を実施しています。今月のトピックス感染制御チーム(ICT)

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