ほほえみ vol.92 2023春号
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03骨粗鬆症は、加齢や食生活、遺伝などさまざまな原因で骨が弱くなってしまう病気です。骨粗鬆症になるとちょっとした転倒でも骨折してしまう危険性があります。また、一度骨折してしまうとまた起きる可能性が高く、同じ部位や他の部位で骨折を繰り返しやすいと言われています。この「骨折の連鎖」は寝たきりや要介護の原因になる可能性も高いため、再骨折を予防することが大切です。当院は、骨粗鬆症による骨折の中でも「大腿骨近位部骨折」の症例が多い病院です。そこで現在は、大腿骨近位部骨折で手術を受けられた患者さんなどを対象に活動しており、再骨折を予防するための食事や服薬の指導、理学療法士による転倒予防指導などを実施しています。2021年度は約280名に関わりました。今後は、骨粗鬆症によってその他の部位を骨折された患者さんにも関わっていきたいと考えています。再骨折を予防するには、骨粗鬆症の治療も大切です。退院後も継続して治療が行えるよう、1年間は当院の骨粗鬆症外来にて通院治療していただき、経過をみていきます。そFLS外来での指導の様子の後は地域のかかりつけ医での通院治療を継続していただくため、治療経過の情報共有など、地域との連携を図ります。大腿骨頸部骨折人工骨頭置換術ベッドサイドでの指導の様子管理栄養士による指導の様子骨密度の低下による「骨折の連鎖」を防ぎましょう。当院では、2019年11月にFLS(骨粗鬆症リエゾンサービス)チームを立ち上げました。骨粗鬆症による骨折治療で入院された患者さんに対し、再び骨折することを予防する取り組みを、入院早期から治療と並行して行っています。骨粗鬆症マネージャーを中心に、医師や看護師をはじめ薬剤師、管理栄養士、理学療法士、放射線技師、診療支援課のクラーク、事務員といった多職種で連携して治療や検査、指導に関わっています。    チーム医療の紹介(骨粗鬆症リエゾンサービス)毎日の食生活や転倒予防など総合的に指導しています。骨折治療で入院された患者さんに対して、「再骨折予防」のために多職種で活動し、退院後も地域と連携を図りながら取り組んでいます。    今月のトピックスFLSチーム

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