2025.03.27
医療の知恵
「ピロリ菌について」
みなさんは、ピロリ菌についてご存知でしょうか?
ピロリ菌は胃の粘膜表面に住みつくらせん形の細菌で、胃・十二指腸潰瘍の原因となることがあり、長期間の感染では胃癌の素地である萎縮性胃炎を引き起こすことが知られています。
ピロリ菌は、免疫の発達が充分ではない幼少期に口から胃内に入って感染すると考えられています。ピロリ菌が感染すると胃痛・胃もたれ・胸焼けなどの症状が出ることもありますが、無症状のことも多いため、症状がないからといってピロリ菌に感染していないとは言えません。
ピロリ菌感染診断には、胃カメラを使う方法(迅速ウレアーゼ試験など)と胃カメラを使わない方法(尿素呼気試験、血清抗体検査など)があり、それぞれの検査法に特徴があるため、検査を行う場面に適した方法を選ぶ必要があります。
ピロリ菌の除菌治療前には胃カメラを受けていただく必要あり、実際の治療では胃酸を抑える薬1種類と抗菌薬2種類の計3剤を7日間内服していただきます。比較的新しい薬を使った場合、初めての除菌の成功率は90%以上との報告があります。 また、除菌が成功すると胃癌の発生リスクが1/3程度に減ることも知られています。
症状がなくてもピロリ菌が気になられる方は、まず人間ドックで胃カメラとピロリ菌の検査を受けられ、その結果によっては除菌治療の相談をされるとよいでしょう。
第二健診部部長 久留島 仁
