2024.09.19
医療の知恵
医療の知恵~「脳梗塞」
脳梗塞とは、脳の血管がつまることで脳細胞に血液が流れなくなり、ダメージを生じるものです。脳は部位により働きが異なるため、脳梗塞の症状は、つまった血管の大きさや部位によりさまざまです。
脳梗塞の症状は、手足の麻痺・しびれ、からだのふらつき、しゃべりにくさ、視野の異常などが代表的です。また、脳は血流不足に非常に弱いため、当初は軽い症状でも、短時間のうちに急激に症状が進行する場合もあります。そのため、少しでも異常を感じたときには、なるべく早く専門病院を受診していただくことが重要となります。
万が一脳梗塞と診断された場合、画像上、脳のダメージが少なければ、t-PAという薬剤の点滴や脳血管内治療(血栓回収療法)などを行うことで、脳梗塞の症状が劇的に改善し、後遺症を残すことなく退院できる可能性もあります。
また、最近では予防医学の重要性も高まっており、不整脈や脳血管の動脈硬化が発見された場合には、薬剤を内服することで脳梗塞発症のリスクを減らすことも可能となります。
当院では、人間ドックを積極的に行っております。脳梗塞の原因となるような異常がみつかった場合でも、豊富な知識を有する脳神経外科専門医が御説明いたしますので、遠慮なく御相談ください。
脳神経外科 副部長 大下純平
当院での脳血管内治療の一例(血栓回収療法)