2024.04.12
医療の知恵
医療の知恵~免疫抗体法加算とは
支払い時に発行される診療明細書の中にある「免疫抗体法加算」という言葉を見られて、これは何だろうと思われた方もおられると思います。
その前に診療明細書の中に「病理組織検査」があり、関連があるので、そちらを先に説明をします。患者さんの病変が内視鏡や手術などで取られたら、それをプレパラートにして、そこに含まれる細胞を顕微鏡で見て、病変が取りきれているか、今後どの様な進行をしそうか、などを病理医の経験を基に予想するのが「病理組織検査」です。その細胞の上に試薬をのせて、反応するか否か客観的に判断するのが「免疫抗体法」です。
身体に悪いことをする細胞に反応する試薬や、治療が効く細胞に反応する試薬など、様々なものを用いて、一人一人の患者さんの様々な病変を、可能な限り多くの角度から見ることによって、無駄や不足のない治療を受けて頂くことを目的としています。余分な出費になると思いますが、それ以上に価値のある結果をもたらす様に努力していますので、ご理解ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
病理診断科部 藤原 恵