2022.07.12
職員コラム
職員コラム~パルスオキシメータって何?
今まで、血圧計や血糖測定器といった医療機器は自宅にあっても、パルスオキシメータを持っていたかたは少ないと思います。このコロナ禍で、身近な医療機器の一員となったのではないでしょうか。
テレビニュースなどで指先につけたこの機器を見ながら、「酸素何%です」と言われているのを耳にされたことはありますか。「何のことだろう?何で体の中の酸素の数値が分かるの?」と疑問に思った事はありませんか。
「酸素何%」は正しくは動脈血酸素飽和度(SpO2)といい、動脈血の総ヘモグロビンのうち、酸素とくっついた酸化ヘモグロビンが占めている割合のことで、正常値は約95~99%といわれています。私たちの体が必要とする酸素をくっつけて運んでくれるのがヘモグロビンです。
計測の仕組みを簡単に説明します。パルスオキシメータを覗くと中が赤く光っています。この赤い光が重要で、この光は赤色光と赤外光という2つの光です。血液中のヘモグロビンは酸素とくっつくと赤くなり、離れると黒くなります。受光部センサーが拍動する動脈血を検知し、ヘモグロビンの色に現れるこの2つの光の吸収特性を利用して算出します。算出方法などもっと詳しいことを知りたい方は調べてみてください。
もし自宅で使用される際は、注意事項を守らなければ正しい数値が測定できない事があります。指先が冷たい、マニキュアを塗っている、測定部に外部の光が入っているなど、いくつかある注意事項を守って正しく使用しましょう。
臨床工学課 櫻田由布子