2020.12.10
職員コラム
新型コロナウイルスの検査法について
こんにちは、検査部です。
新型コロナウイルスの感染が拡大している中で、検査について関心が高いものと思います。今回はその検査法について、お話しします。
新型コロナウイルスに感染しているか否かを調べる方法として、次の検査があります。
〇遺伝子を調べる遺伝子検査(PCR法、LAMP法など)
PCR法はウイルスの遺伝子を増幅させてその量を測定する検査方法で、LAMP法は検体中に遺伝子が存在しているか否かを簡易的に測定する検査法です。PCR法はウイルス量が推定できること等から現時点では、新型コロナウイルスの検出に最も信頼性の高い検査です。
〇構成するタンパク質を調べる抗原検査(簡易キット・定量検査)
抗原検査の簡易キットは病院やクリニックで実施されているインフルエンザの検査によく似ています。機械が必要なく簡単な操作で結果も早く出ますが、正確さ(感度と特異性)が遺伝子検査に比べて低くなります。
定量検査はウイルス抗原の量を測定することができるため正確さは簡易な遺伝子検査方法と同じレベルです。
これらの検査は、鼻咽頭ぬぐい液や唾液などを使って検査をしています。但しどの検査法においても100%ウイルスを検出できる検査法は今のところ存在しません。ウイルス量が少ない場合には陰性となることや、同一被検者でも経時的に排出されるウイルス量が変化するため、適切なタイミングでの検体採取が求められていることを知っておくことが大切です。