2021.09.07
職員コラム
トレーシングレポートについて
当院薬剤部では「薬薬連携」の一環として「トレーシングレポート」の運用を行っています。
「薬薬連携」とは、病院薬剤師と薬局薬剤師が連携して、患者さんが安全で充実した医療を受けることができるようにサポートをする体制のことです。「トレーシングレポート」と呼ばれる服薬情報提供書を使って、患者さんの情報を共有しています。
当院が発行した院外処方箋を調剤した保険薬局の薬剤師から、患者さんの同意を得たうえで、患者さんから聞き取った情報を提供してもらっています。
継続の必要性が乏しい薬剤についての情報提供(ポリファーマシー等)、服薬状況、残薬とその理由、他院処方(重複、相互作用)、副作用(重篤でないもの)、自己注射や吸入薬の手技、経口抗がん剤やオピオイドなどについての情報提供や提案事項などです。
受け取ったレポートの内容は速やかに確認して処方医に情報提供し、医師の回答を薬剤部から保険薬局に返信しています。
患者さんの薬物療法に有用な情報を確実に処方医に伝え、双方向の情報共有でより良い薬物療法の提供が継続的に可能となっていると思います。
今後も薬物療法の有効性と安全性の向上を図るため、薬局薬剤師との円滑な情報の共有を目指して取り組んでまいります。