日本赤十字社 広島赤十字・原爆病院

治験・臨床研究について

広島赤十字・原爆病院について

治験・臨床研究について

治験センターの業務について

治験とは?

各種の病気に使用されるおくすりが誕生するまでには、いくつかのステップがあり、製薬会社主導で進められています。

  1. 新薬候補物質の発見・創製(天然物・合成物等)
  2. 基礎研究(物質・動物研究)
  3. 健常者の方・患者さんのご協力による試験
  4. データ集計による検証
  5. 厚生労働省への申請 → 承認
  6. 継続的に有効性や安全性を検討していくための試験

この中で、3.が治験、6.が製造販売後臨床試験と呼ばれており、健常者の方・患者さんに担当の先生から充分な説明の上、自主的にご協力をいただいております。 ご協力をいただく方には、まだおくすりの候補ですので診察・検査等も通常より慎重に行われます。 さらに交通費に活用できる費用負担軽減費も支払われるというメリットもあります。
なお広島赤十字・原爆病院においては、治験コーディネーター(CRC)と呼ばれるスタッフが、ご協力者の方にご来院時或いは入院時ともに付き添い、効率良く受診から会計までが流れるようになっております。 広島赤十字・原爆病院では、病気に苦しむ患者さんの一助となるべく治験・製造販売後臨床試験に協力しております。

治験審査委員会(IRB)について

治験審査委員会(IRB)は、治験に参加される方々の人権と安全を守るために、当院に設置されている委員会で、治験の内容、治験の実施・中止・継続などについて、倫理的、科学的および医学的・薬学的な面から審議しています。
治験審査委員会は医学・薬学など専門の知識を有する委員の他に、事務系委員や当院と利害関係を持たない外部の委員で構成され、様々な角度から審議する体制をとっています。 治験審査委員会の手順書、委員名簿および会議の記録の概要については、以下のリンクを参照ください。

実施中の治験・製造販売後臨床試験

現在、広島赤十字・原爆病院では以下の治験・製造販売後臨床試験を実施しております。
治験・製造販売後臨床試験に興味をお持ちで、治験・製造販売後臨床試験への参加を希望される方は、主治医にご相談下さい。

2024年9月5日現在

診療科対象疾患試験区分備考
血液内科未治療の全身性ALアミロイドーシス製販後臨床試験募集終了
マントル細胞リンパ腫 治験 募集終了
リンパ腫(CAR-T)募集中
大細胞型B細胞リンパ腫(CAR-T)募集中
慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫募集中
T細胞リンパ腫 募集中
突発性血小板性紫斑病募集中
多発性骨髄腫(内服①)募集終了
多発性骨髄腫(内服②)募集中
多発性骨髄腫(内服③)募集中
多発性骨髄腫(CAR-T)募集中
急性骨髄性白血病(内服①)募集終了
急性骨髄性白血病(内服②)募集中
急性骨髄性白血病医師主導治験募集終了
リウマチ科関節リウマチ(内服長期)製販後臨床試験募集終了
関節リウマチ(注射)治験募集終了
第二消化器内科原発性胆汁性胆管炎に伴う掻痒(長期)治験前相参加者のみ
原発性胆汁性胆管炎に伴う掻痒募集終了
B型慢性肝疾患(長期追跡調査)前相参加者のみ
B型肝炎募集終了
NASH①募集終了
NASH②募集開始予定

★治験・製造販売後臨床試験に参加するには参加基準があります。希望されても、参加基準に合わない場合や、予定の人数に達していた場合、募集期間が終了している場合は参加いただけない場合があります。
★なお、当院では健康なボランティアを対象とした治験は行っておりません。

臨床研究とは?

「臨床研究」とは、病気の予防・診断・治療の改善、その原因の解明、 並びに患者さんの生活の質の向上などを目的として、医療機関の中で行われる研究のことです。薬や治療などの効果や安全性について科学的に判断するため、患者さんにご協力をいただいて行っています。
当院の臨床研究は、厚生労働省が定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づき行っています。
利用する情報からは、直接個人を特定できる情報は一切削除します。また、研究成果は学会や雑誌等で発表されることがありますが、その際も個人情報やプライバシーに関わることは一切公開されません。

倫理委員会について

当院では、医師及び医療従事者が行う人間を直接対象とした臨床研究等において、倫理的かつ科学的な面から人間の尊厳や人権を守るため、倫理委員会で審議を行っています。
倫理委員会は医学・薬学など専門の知識を有する委員の他に、当院と利害関係を持たない外部委員で構成され、様々な角度から審議する体制をとっています。倫理員会の規定、委員名簿については、以下のリンクを参照ください。

実施中の臨床研究について

現在、当院では以下の臨床研究を実施しています。

※上記臨床研究の中で、ご自身の診療データを研究に使用して欲しくない場合や研究に関するお問い合わせがある場合は、該当部署までお申し出ください。

情報公開文書(オプトアウト)

通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明を行い、患者さんの同意を得たうえで実施します。
臨床研究のうち、患者さんへの侵襲や介入がなく診療情報等の情報のみを用いた研究等については、国が定めた指針に基づき、対象となる患者さんお一人ずつから直接同意を得る必要はありませんが、研究の目的を含めて情報を公開し、さらに拒否の機会を保障することが必要とされています。このような手法を「オプトアウト」と言います。
オプトアウトを用いた研究については、下記をご覧ください。

研究のためにご自身のデータや検体が使用されることを望まない方は、各研究の担当者までお知らせください。

部門課題名(クリックすると詳細PDFへ遷移します)
血液内科日本の実臨床における慢性リンパ性白血病の生存期間と死因に関する後方視的観察研究
血液内科BCR::ABL融合遺伝子陰性 骨髄増殖性疾患患者の予後についての後方視的背景因子解析
血液内科AYA世代がんサバイバーにおける認知機能の実態と就労
血液内科2次治療を受けた日本人末梢性T細胞リンパ腫患者を対象とした観察研究
血液内科ブリナツモマブ治療後に同種造血幹細胞移植を施行した再発・難治性B 細胞性急性リンパ性白血病の臨床アウトカム:日本における造血細胞移植登録一元管理プログラム(TRUMP)レジストリデータ及びその二次調査による後方視的観察研究 (研究略称:CORBLIN-T)
血液内科同種造血幹細胞移植後の類洞閉塞症候群に対するDefibrotideの有効性・安全性の検討
血液内科AYA世代がんサバイバーにおける認知機能の実態と就労
血液内科Tazemetostatを含めた再発・難治FL治療薬が免疫微小環境に与える影響の解明
消化器内科消化器内視鏡に関連する疾患、治療手技データベース構築(多機関共同 前向き観察研究)
消化器内科実臨床におけるアバトロンボパグの有用性とルストロンボパグとの比較検討
消化器内科膵癌早期診断例における予後と再発形式の多施設共同研究
外科National Clinical Databaseによる食道癌全国登録を利用した食道癌術後補助療法としてニボルマブの安全性と有効性に関する観察研究
外科浅大腿動脈病変に対する薬剤溶出性バルーン治療後の再狭窄に対する薬剤溶出性バルーンによる再治療成績の検討PIGEON-HIROSHIMA registry
外科包括的高度慢性下肢虚血に対する大腿-足部動脈バイパス術とハイブリッド治療(大腿膝窩動脈の血管内治療+膝窩-足部動脈バイパス手術)の治療成績に関する多施設後ろ向き観察研究
リウマチ科ANCA関連血管炎および結節性多発動脈炎の治療法および予後に関する調査研究
小児科食物アレルギー患者の栄養状態の調査
小児科小児喘息重症度分布と治療の経年推移に関する多機関調査(2024年度) (日本小児アレルギー学会疫学委員会主導の多機関共同調査研究)
救急集中治療科日本版PCTガイド下抗菌薬治療アルゴリズムを用いた抗菌薬投与の有用性の検討
救急集中治療科骨折患者における早期根治的骨折観血的手術:多施設共同前向き観察研究
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