日本赤十字社 広島赤十字・原爆病院

遺伝診療部

診療科・部門について

遺伝診療部

遺伝診療部

2022年4月、遺伝診療部を開設しました。近年のヒトゲノム解析技術の発展により、遺伝子解析や遺伝子パネル検査などの遺伝学的検査が臨床応用される場面が多くなってきました。これらの検査がもたらす様々な遺伝情報は、患者さんに有用な情報をもたらすとともに、遺伝に関する不安や悩みを与えることにもなります。

遺伝診療部では臨床遺伝専門医を中心として、各診療科やスタッフと連携してこれらの問題を抱える患者さんに対して遺伝カウンセリングを提供します。遺伝カウンセリングでは、遺伝や遺伝性疾患についての不安や悩みをお持ちの方に対して、自らの意思で選択された臨床遺伝学的診断をおこない、遺伝医学的判断に基づき適切な情報を提供し、支援することを目指しています。

遺伝カウンセリング外来

遺伝カウンセリング外来

遺伝子や染色体が関係する病気に対して、悩みやご相談のある方を対象に、詳しい情報や専門的な遺伝カウンセリングの提供を行います。
2022年8月「NIPTを実施する医療機関(基幹病院)」として認証されました。

遺伝カウンセリング外来のスタッフ
遺伝カウンセリング外来のスタッフ

診療内容

当院で行っている出生前診断

遺伝医学関連学会の「遺伝学的検査に関するガイドライン」に基づき、羊水検査・絨毛検査・クアトロテスト・NIPT等を実施しています。また、必要に応じて超音波専門医よる胎児超音波スクリーニング検査も実施しています。

無侵襲的出生前遺伝学検査(NIPT)

妊婦さんの血液からおなかの赤ちゃんの染色体疾患[ダウン症(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミー]を調べる検査です。羊水検査と違い、妊婦さんからの採血で検査をしますので、赤ちゃんへのリスクがありません。
NIPTは他の母体血を用いて染色体検査に比較して高い診断精度ですが、陽性となった場合には確定診断として羊水検査が必要となります。
NIPTをご希望される方には、原則ご夫婦で遺伝カウンセリング外来を受診していただき、検査内容を十分にご理解いただいたうえで検査を実施することにしています。高年妊娠や染色体疾患のお子さんを妊娠・出産した経験がある方、超音波検査や母体血清マーカー検査で胎児が染色体疾患の可能性が高いと指摘されている方等が検査対象となります。

クアトロテスト

妊婦さんから採血した血液中の4つのホルモンを測定して、赤ちゃんが21トリソミー(ダウン症候群)・18トリソミー・神経管欠損である確率を算出するスクリーニング検査で、確定診断ではありません。この検査は妊婦さんの血液で調べることができるため流産や破水等のリスクがありません。

羊水検査

妊婦さんのお腹から針を刺して羊水を吸引し、羊水中に浮かんでいる胎児の細胞を用いて染色体全般を調べる検査です。羊水検査では胎児の染色体異常の有無を確定することができます。しかし流産や破水等のリスクが0.3% あります。

マイクロアレイ

羊水検査よりさらに細かい染色体の量的変化を調べる検査です。より多くの遺伝情報を得ることが可能です。検査方法は羊水検査と同様で採取した羊水を用いて詳しい解析を行います。

遺伝カウンセリング外来費用

遺伝カウンセリング1回目 10,000円(税込)・2回目6,500円(税込)
NIPT       80,000円(税込)
羊水検査    100,000円(税込)
 〃  双胎  200,000円(税込)
 〃   Rh(-) 120,000円(税込)
クアトロテスト      20,000円(税込)
羊水マイクロアレイ   175,000円(税込)

遺伝カウンセリング外来の場所

産婦人科外来

遺伝カウンセリングの日時

いずれも完全予約制です。

遺伝カウンセリング外来の予約方法

当院の産婦人科を受診されている妊婦さんは、外来担当医あるいは外来窓口へお問い合わせ下さい。
他院の産婦人科を受診されている妊婦さんは、担当の先生に依頼し、下記、地域連携室を通して予約してください。遺伝カウンセリング外来を希望される方は診察申込書をご利用いただき、下記の番号にてFAXしてください。

遺伝カウンセリング外来担当者

NIPTをご希望されるご紹介は、下記のNIPT専用予約申込書(PDF)をダウンロードしてご記入いただき、下記番号までFAXしてください。(NIPT専用申込書のみで結構です)

● 地域医療連携課

TEL:(082)241-3111(内線:3211)
FAX:(082)504ー7576

● 遺伝カウンセリング外来

TEL:(082)241-3111(内線:2360)

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